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  • 貸借対照表の構造 後編(負債の部・純資産の部)|財務会計のイロハのイ

2021.07.13

初心者向けシリーズ「財務会計のイロハのイ」 Vol.4

前回、先輩社員が貸借対照表の構造(資産の部)をレクチャーしました。今回は、貸借対照表の負債の部・純資産の部をレクチャーしますので、新入社員とともに聞いてみましょう。
先輩社員 「では、ここからは貸借対照表の貸方について話していきたいと思います。貸方は「負債」と「純資産」のグループに分かれています」

新入社員 「負債はわかります。銀行から借りたお金などが計上されているんですよね」

先輩社員 「そうですね。他にも商品を仕入れたけど、期末にまだ払っていない債務も計上されます。前回お話しした資産と同じように、負債も『流動負債』と『固定負債』に区分計上されます」

新入社員 「正常営業循環基準とワンイヤールールでしたね。右下の純資産というのがいまいちわかりませんが、ここが重要だと聞いたことがあります」

先輩社員 「まず貸借対照表の構造をかなりざっくりお話しすると、借方は会社の持っている資産、貸方は調達手段を表しています。負債はいつか返さなければならない調達手段だとすると、純資産は返済義務のない自分のお金といったところです」

新入社員 「そういえば、負債は『他人資本』、純資産は『自己資本』とも呼ぶと聞いたことがあります!」

先輩社員 「そうです。では、調達手段として負債と純資産のどちらが多い方が安心できるでしょうか?」

新入社員 「やはり借金の少ない会社、つまり純資産が多い方が盤石なイメージです」

先輩社員 「そうですね。資産合計のうち、純資産の割合がどれだけあるかを示す指標に『自己資本比率』というものがあります。自己資本比率が高ければ高いほど安定性・安全性が高いと判断できます。最重要分析比率なので、よく覚えておきましょう」

新入社員 「わかりました。ところで純資産はどうやれば増やすことができるんですか?」

先輩社員 「純資産の背景としては、まず出資した株主の存在があります。株主が出資したお金は純資産のなかの資本金といった科目に計上されます」

新入社員 「もし会社が倒産しても株主に出資したお金を返す必要がないので、返還する義務が無い調達手段という訳ですね」

先輩社員 「それから以前、損益計算書と貸借対照表は強く連動していると話しましたが、覚えているでしょうか」
「財務会計のイロハのイ」Vol.2:損益計算書と貸借対照表

新入社員 「はい。一年間の売上とコストを損益計算書で集計して、その結果として、期末にどれだけの資産や負債が残っているかが貸借対照表に計上されるというお話しでした」

先輩社員 「その通り!損益計算書で計算した利益は、純資産に積み増されていくんです。純資産科目の中に『利益剰余金』、さらにその中に『繰越利益剰余金』という科目があり、最終的に利益が出ると、この『繰越利益剰余金』が増えて純資産が増大していきます」

新入社員 「会社が自分で稼いだものなので、これも返済する義務が無い調達手段ということですね」

先輩社員 「利益をしっかり出すということは、自己資本を増強し、会社の信用を強化することに繋がるということです。反対に、赤字が続くとその逆になりますが、その話は改めて紹介します」

次回のテーマは、流動資産前編(当座資産)です

ポイントの整理

1:自己資本比率は資産合計(総資本)のうち、純資産の割合を示す指標で、これが高いほど安全性・安定性が高い企業と言える

2:損益計算書で計算された利益は、貸借対照表の純資産に積まれていく

もっと深く知りたい方は、こちらの関連コラムをご覧ください

■企業審査人シリーズvol.95:純資産の部と株主資本変動計算書

「株主資本変動計算書」は、期末時点の情報である貸借対照表の「純資産の部」に記載されている各項目が、決算期間内でどのような要因でいくら変動したかが表示されるものが「株主資本変動計算書」です。
「株主資本変動計算書」における各科目の期中の変動要因の一つに、企業結合における増加や会社分割における減少といった事業再編の状況が反映されることがあります。これによって、例えば合併や事業分割時の規模の把握につながります。

コラム全文はこちら

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