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  • 【イベントレポート】Sansan Innovation Project 2019

2019.03.29

2019年3月14日と15日の2日間、ザ・プリンス パークタワー東京にて「Sansan Innovation Project 2019」が開催されました。2日間を通して5,000名以上の来場があったようで展示会場、各セッションブースは活気に包まれていました。

ネットワークがビジネスを加速させるー営業プロセス可視化の可能性

帝国データバンクも「ネットワークがビジネスを加速させるー営業プロセス可視化の可能性」というセッションで3月15日に登壇しました。
弊社とSansan株式会社は共同研究契約を締結しており、企業間の取引・人脈ネットワークの分析をテーマとして、日本経済のさらなる発展に寄与する知見を発掘・提供することを目指しています。当日は、両社が共同研究することで何が可能になるのか、共同研究の展望や研究開発からビジネスに発展する可能性についてパネルディスカッション形式でセッションが行われました。

帝国データバンクからはモデレーターを務めた北村 慎也と英国のインベリアルカレッジロンドンへ派遣されている後藤 隼人が、Sansanからは研究開発部門であるDSOC R&D Group所属の真鍋 友則氏と戸田 淳仁氏が登壇しました。

両社のこれまでの取り組み

冒頭では両社がこれまでどのような取り組みを行ってきたのかについての説明がありました。
<帝国データバンク>
NHKスペシャル「震災ビッグデータⅡ」で取り上げられた地方創生の担い手となるコネクターハブ企業の分析、国の地域経済システムRESAS構築・運用に際しての情報支援、国がデータを用いて認定する地域未来牽引企業の基準作りなどの実績に加えて、東京工業大学や一橋大学との共同研究、人材育成の観点からは、滋賀大学データサイエンス学部の講義への講師派遣なども行っています。

<DSOC>
Sansan株式会社のデータ統括部門として、「出会いからイノベーションを生み出す」というミッションの元、データドリブンによって企業の事業成長をリードすることを目的として、「データ化」「データ活用」という2つの役割を担っています。画像処理や機械学習などにも取り組み、法人向けクラウド名刺管理サービス「Sansan」の機能のひとつ「Sansan Labs」でABMダッシュボード、ビジネスカードコレクションなど出会いのデータの新しい利活用方法を研究しています。

研究から見えてきたこと

企業間の取引・人脈ネットワークを使った研究で、どのようなことが見えてきたのかについて説明がありました。
<帝国データバンク>
新規取引を生み出す人物の人的ネットワーク構造の特徴についての分析を行いました。2016年の一年間で名刺交換をした企業同士が、2017年の一年間で新規取引が発生しているのかを見たところ、新たにお金の流れを生み出した名刺交換は約1000万件のうち0.7%でした。また、知り合いの知り合いまでの三体関係で人脈ネットワークの構造的特徴を解析したところ、2つのパターンで有意な結果となるなど、生産性の高さとその人が持つネットワークの関係から新たな示唆を得ることができてきています。

<DSOC>
個人向け名刺アプリ「Eight」のデータ※を企業のつながりと見立てて、売上成長率について名刺交換した企業と自社の関係性について分析をしました。結論としては、名刺交換企業の売上成長率が1%増加すると、自社は0.03%成長することがわかりました。また、2つの企業群をつなぐ仲介的な役割を果たす企業のほうが、そうでない企業よりも成長率が高いこともわかりました。業種でみると、製造業は近接企業の成長率と相関が高いことやサービス業は仲介的な位置にいるほど成長率が高いことなども判明するなど、経験で何となく理解していたことがデータに基づくエビデンスとして明らかになった研究結果のひとつです。
※Eightサービス利用規約の許諾範囲内で、匿名化したデータを統計的に利用しています。

営業プロセス可視化についてのディスカッション

営業成果は営業パーソンの提案力や顧客との関係性、顧客のタイミングなど様々な要因によるもので、生産性をいかに計測するかについて登壇者でディスカッションが行われました。

法人向けクラウド名刺管理サービス「Sansan」の機能のひとつであるABMダッシュボードは営業プロセス可視化のひとつで、自社商材の提案がフィットするであろう企業にアプローチしたいと考えたときに部署や役職はある程度は決まっており、いかにその人にアプローチするかがポイントとなります。しかし、そのプロセスは暗黙知となっています。名刺には部署と役職の情報があるので、構造化することで分析に活用できると考えて、ABM機能の開発を進めているとのことです。

購買意思決定プロセスは企業規模によって異なり、中小企業であれば社長が、大企業であれば部長がキーマンとなり、そのような人にいかに会うかが営業活動では重要です。ただ、役職の定義は会社によってバラバラであるため、名刺の肩書だけでなく、その人の人脈ネットワークから、“意思決定者度合い75%”など指標化できるとより有効であるといった意見も出ました。その指標に取引関係を掛け合わせ、業種ごとの成功確率を算出することができれば、営業プロセスの可視化に近づくのではないでしょうか。

「人脈や企業間取引データを使うとこんな新しいことができるのでは?」といったアイディアがあれば、是非共同研究のテーマとして取り入れたいので皆さまの声をお寄せくださいという言葉でセッションは締めくくられました。45分間という短い時間ではありましたが、ネットワークデータの可能性を感じさせる濃い時間となりました。

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