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  • WiDS TOKYO @YCU開催 ~日本初!データサイエンスの未来を創造する祭典~

2019.04.16

【TDB特別協賛】
WiDS(Women in Data Science)日本初開催
~次世代のデータサイエンティスト育成を支援~



2019年3月22日に、新宿ミライナタワーにて「WiDS TOKYO @YCU(以下WiDS[ウィズ])」のシンポジウムが開催されました。
WiDSは、米国スタンフォード大学を中心として2015年から始まった、ジェンダーに関係なくデータサイエンス分野で活躍する人材を育成することを目的とした活動です。WiDSの活動が日本では未開催であったことから、日本における未来の超スマート社会を担う次世代データサイエンス人材を育成するために、帝国データバンクは、連携協定を締結している横浜市立大学(YOKOHAMA CITY UNIVERSITY)データサイエンス推進センターが主催するWiDSに特別協賛として参画しました。帝国データバンクはWiDSの活動を通じて、データから新たな価値を生み出すデータサイエンス人材の育成と、企業データをはじめとしたデータの社会的活用を図ることを継続的に支援していきます。
WiDSは、外務省が推進する「国際女性会議WAW!」のサイドイベントにも認定されており、帝国データバンクは、データサイエンス分野の発展と共に女性の社会躍進も応援します。
WiDSに賛同する産学官の連携協力のもと、日本初開催を実現したWiDS。約240人もの参加者が集まった会場は熱気に包まれ、盛況に終わりました。以下で当日の模様をご紹介します。

WiDS開催レポート

WiDSはシンポジウムとアイディア・チャレンジの2部構成で実施され、その後会場を移してアフターパーティが行われました。
第1部のシンポジウムでは、データサイエンス分野で活躍している第一人者による講演、発表、パネル討論が行われ、第2部のアイディア・チャレンジでは、一般(社会人)や学生のチーム公募による「アイディア・チャレンジ2019-WiDS Tokyo@YCU」の入賞者によるプレゼンテーションと、ステアリングコミッティメンバーによる最終審査を実施し、最優秀賞、優秀賞が決定され、表彰式が行われました。
アフターパーティでは、第2部で実施された会場投票の結果が発表され、会場賞の表彰が行われました。また、女性データサイエンティストの採用と育成に関するパネルティスカッション、ならびに、データサイエンティストによるミニコンサートが開催され、データサイエンス分野の発展に対する会場の熱い想いと共に幕を閉じました。
【WiDS TOKYO @YCU 2019動画】
<ダイジェスト版>
https://www.youtube.com/watch?v=83FZiyvixas&feature=youtu.be
<全編版>
https://wids-tokyo.jp/index.html#lead

第1部シンポジウム

第1部のシンポジウムは、WiDSアンバサダー・小野陽子氏の挨拶で幕を開け、WiDSの目標がデータサイエンス分野と現在・未来のデータサイエンティストを「Inspire」「Educate」「Support」することであるとの紹介から始まりました。
基調講演では、「未来社会に向けたデータサイエンス人材の育成とジェンダーダイバーシティについて」と題して、文部科学省大臣官房審議官の渡辺その子氏により、「データをどう理解し、数理的・統計的に扱うのか、社会に到達するということはどういうことか」という問題提起がなされ、それには「経験、洞察力、観察力が必要」であること、データの解釈を新たな視点でできるようにするために、「学生などに早い段階から関心を持たせる」ことで人材育成を早期に行う必要があることが語られました。
個別発表では、慶應義塾大学の渡辺美智子氏から「データサイエンス、とくにデータ活用力強化に向けた日本の教育改革」のテーマで、データサイエンスにおいては、「原因と結果のパスをどうやってデータでエビデンスするのか」が重要であり、「単なる予測や分析ではなく、価値を作り上げることが目的である」との見解が示されました。その過程は、「不確実性の数理や探求のプロセスであり、プロセスの中で因果を作り上げる」「最も重要なのはストーリーテリングであり、デザインである」「そのためには価値を生み出す多様性、協働が必要」との考えに、会場の参加者が興味深く耳を傾けていました。また、海外と日本のデータサイエンス教育の違いにも触れ、問題解決型の教育や経験確率の学習有無を例に、日本の教育に対する問題提起が行われました。
続いて、サイバーエージェントの向坂真弓氏が「人事におけるデータ活用~人材を科学する~」と題し、ファクトで語れる人事の観点からデータサイエンスの活用に迫りました。ビジネスの世界ではスピードが求められるため、「データ回収と見える化をスピーディに進める」ことを意識しつつ、「人のコンディションを可視化することで違和感を見つける」ためにどのような取り組みを行ったかを紹介されました。人事データの分析において、いかにKKD(勘と経験と度胸)ではない状態を作るのか、社員情報や勤怠データなどを活用し、「データを可視化し、データ同士をぶつけるから見えることがある」一方で、「解決策・正解がない中での効果測定の難しさ」について語られました。
個別発表の最後は、NTTドコモの白川貴久子氏が「ドコモのデータ活用のあゆみ~軽やかにAIを使いこなそう!~」を掲げ、ビジネスや経営にどのようにデータサイエンスを活用するのかを、自社の事例を用いて紹介されました。データ活用のキーになるのは、「使う人にとっての便利さ」であり、「精度に溺れてしまってはいけない」との警鐘を鳴らされました。社会やビジネスの変化に対して、変化を知るためにもデータの活用は有効であり、「データやITはトライ&エラーができる」ため、「データドリブンを推進」し、「軽やかにAIを使う」ことを提唱されました。データの魅力を訴えると同時に、「感動を起こしたり、ハプニングに対応できるのは人間なので、データを使う人の感性や情熱、意思を豊かにしていく」ことの必要性に触れていました。
 
パネルディスカッションでは、「データサイエンスとは何だろう?」「データサイエンスの分野に、性別に関係なく多くの人材をいざなうためには、どうしたらよいか?課題は何か?」「SDGsとデータサイエンティスト」の3つのテーマで、個別発表者とステアリングコミッティのメンバーが討論を行いました。「データサイエンスに必要なのはパッション」であり、今までの学術的な体系とデータサイエンスは異なるという観点から、「自分の身の回りの物事を客観的な指標で捉え、身近なファクトを使って解決する」「不確実性の社会の中で、正しいというより適切な手法としてプロセスを明示化する」などのアプローチが語られました。「データサイエンスはダイバーシティ的であり共通言語になる」「データはファクトであり、共通言語で問題をシェアできる」「データを使って課題解決することにより、自信を持って意思決定できる」というデータ活用への期待が言及された一方で、「使うモチベート」「使い方」「データの見せ方の工夫」「人の思いをどれだけデータのストーリーにのせていけるか」などの課題提起もされました。また、「データサイエンスは多角的な視点・発想・思考・感性が求められるため、リベラルアーツ的な教養として身近なものに捉えるべき」という考え方が提唱され、「文系・理系の区分はナンセンス」「分野を問わず、多分野との対話・融合によりイノベーション的発想が生まれる」との意見が示され、「必ずしもデータサイエンス分野のスペシャリストである必要はない」「分析スキルだけではない、コミュニケーション力、読解力を問われる」というデータサイエンス分野の深淵に触れると共に、「産業を動かすサイエンスが求められる」「データサイエンスはライフイノベーターとしてローカルな問題解決ができる」との期待と、早急な人材育成のために産学官連携で取り組む必要性があり、WiDSを通じてそれを展開・実現していくことが宣言され、締めくくられました。

第2部アイディア・チャレンジ

第2部のアイディア・チャレンジでは、学生の部と一般(社会人)の部の入賞者、各部3チーム・計6チームによるプレゼンテーションが行われました。
学生の部では、「男性の子育て参加を促進したい!」、「37420000パターン~新しい時代の働き方」、「One to One ワーキング~一人一人に合った働き方を~」のテーマが競い合い、既成概念や先入観に捉われない学生ならではの柔軟な発想と、若さのパワーや初々しさを感じさせるエネルギッシュでありながら率直にデータと向き合う姿勢が会場の人々を魅了しました。審査員からは、アイディアのオリジナリティや斬新性、多面的なデータ分析を評価する声が上がりました。
一般(社会人)の部では、「トイレと頭の回転率をあげよう!~トイレの利用データから考えた新しいオフィスでの「息抜き方」~」、「データ分析を利用した介護業界の働き方改革」、「休み改革」のテーマが展開され、学生とは違った社会人としての経験則を踏まえたアプローチや具体的な課題解決策の提示が会場を沸かせました。データを分析して初めて判明したことに対し感嘆の声が上がり、今までにない着眼点に笑いとどよめきが起こりました。審査員からは、比較検証の観点、ロジカルなアプローチ、プレゼン力の高さなど、ビジネスを通じて実社会を経験している社会人ならではの感性を評価する声がありました。
 プレゼンテーション終了後、ステアリングコミッティメンバーによる最終審査を経て、各部門の最優秀賞、優秀賞が発表され、表彰式が行われました。学生の部は「37420000パターン~新しい時代の働き方」、一般(社会人)の部は「トイレと頭の回転率をあげよう!~トイレの利用データから考えた新しいオフィスでの「息抜き方」~」が最優秀賞を受賞し、受賞者からは、データサイエンスに対する新たな気づき、データによるストーリーテリングの面白さなどが語られ、広くデータサイエンス分野への参画を促す自然な思いが語られ、聞く人々を強く惹きつけていました。
締めくくりに、ステアリングコミッティの各メンバーから会場の参加者へコメントが贈られ、「データサイエンスが既存の考え方にとらわれず、性別や国内外を問わずに発展していくために、WiDSがダイバーシティや多様性の象徴として、データサイエンスに関わるヒト・モノが集積する場になる」ことを期待する意見や、「データサイエンス分野の発展に思いを持つ人々が、立場や分野や専門領域を問わずにWiDSに参加することが発展性・創造性につながり、その融合がイノベーションを起こす」と将来展望を語る声が聞かれました。
最後は、慶応義塾大学の渡辺美智子氏が閉会の言葉として、「WiDSが参加者の皆さんにとってデータに着目してアイディアを考えるきっかけになってほしい」と、データサイエンス分野へのいざないを呼びかけ、それを受ける形で、WiDSアンバサダーの小野陽子氏が「WiDSの活動は本年がスタートであり、今後も継続していきます」と継続的なWiDS実施を宣言し、それに賛同する会場の大きな拍手と共に幕を閉じました。

アフターパーティ

アフターパーティは、シンポジウムに参加できなかった方々も加わり、会場を移して立食形式で行われました。シンポジウムとアイディア・チャレンジの熱気をそのまま持ち込んだような賑わいの中、慶應義塾大学の渡辺美智子氏による挨拶でスタートし、横浜市立大学の岩崎学氏が乾杯の音頭を取りました。アイディア・チャレンジの会場賞「トイレと頭の回転率をあげよう!~トイレの利用データから考えた新しいオフィスでの「息抜き方」~」が発表され、受賞式が行われると、会場の熱気は更に増し、データサイエンス分野を盛り上げていこうという雰囲気が会場全体に溢れました。パネル討論では、「女性データサイエンティストの採用と育成」をテーマに、パネリストがそれぞれどのような立場でデータサイエンスに関わっているのかを紹介した後、各社においてデータサイエンティストの採用や育成のためにどんな取り組みを行っているか、今後どのようにデータサイエンティストを育成していくべきか、について議論が行われました。アフターパーティの一角では、データサイエンティストによるミニコンサートが開催され、「音楽とデータサイエンス」の取組みが紹介され、会場を賑わせていました。参加者からは、「来年も是非参加したい」「今回参加して良かった」「非常に様々な示唆と刺激とパワーを得た」などの声が聞かれ、参加者にとって、データサイエンスが少し身近に感じられたひと時となったようでした。

WiDSへのお誘い

WiDSは今後も継続的に開催します。
WiDSでは、ビッグデータを資産として活用し、新たな価値(アイディア)を創造することにより持続可能な社会を築くことを目指しています。また、国際連合が取りまとめた持続可能な開発目標(SDGs :Sustainable Development Goals)の考え方を参照することを強く推奨することで、世界に通じる日本発のアイディア創出を目指します。
本レポートを読んで興味をお持ちの方は、次回のWiDSシンポジウム、アイディア・チャレンジ共に、是非ご参加ください。
 今回のWiDSでは、アイディア・チャレンジに際し、WiDS開催前にステアリングコミッティ有志によるワークショップを開催し、データによるアプローチをどのように行うのか、世の中にどのようなデータがあるのか、具体的な海外の事例を紹介してデータの読み方や比較検証の方法などについてワークを行い、参加者にデータ活用の可能性・面白さを共有しました。
「一人で参加しづらい」「アイディアはあるがデータの使い方が分からない」「データサイエンスに関心はあるが何から着手して良いか分からない」という方は、ワークショップもご活用ください。様々な人が集まるので、人との出会いや交流の場にもなります。
帝国データバンクは今後もWiDSの推進と並行して、自社が持つ企業データの社会的活用を促進し、ビジネスや社会における課題解決を支援します。同時に、大学との連携を強化し、データサイエンス人材の育成を強化・サポートします。データサイエンスに関心のある全ての方がWiDSに参画し、多様性によるイノベーションを起こしていくために、その融合の場を提供します。皆様のご参加をお待ちしております。


■WiDS TOKYO @YCU
[開催日] 2019年3月22日
[主催挨拶] 小野陽子(WiDSアンバサダー)

【第1部】 シンポジウム
[来賓挨拶] 渡辺その子(文部科学省大臣官房審議官(科学技術・学術政策局担当))
[個別発表] 渡辺美智子(慶應義塾大学)、向坂真弓(サイバーエージェント)、
       白川貴久子(NTTドコモ)
[パネル討論] データサイエンス分野における女性への期待、誘い等について、個別発表者、
        ステアリングコミティメンバーで討論
        パネリスト:個別発表者<上記>
              ステアリングコミッティメンバー<下記>
              大西佐知子(日本電信電話)、岡恵(マイナビ)、
              小野陽子(WiDSアンバサダー)、菅由紀子(Rejoui)、
              武田晴夫(日立製作所)、中川みゆき(帝国データバンク)、
              樋口知之(情報・システム研究機構 統計数理研究所)、
              渡辺美智子(慶應義塾大学)

【第2部】 アイディア・チャレンジ2019 –WiDSTOKYO @ YCU–審査・結果発表等
「学生の部」 ファイナリストによる発表
「一般の部」 ファイナリストによる発表
[事業報告等] 超スマート社会の実現に向けたデータサイエンティスト育成事業の
        初年度事業報告等
[結果発表と表彰] 最優秀賞、優秀賞の発表
[閉会の言葉] WiDSTOKYO @ YCU ステアリングコミティ委員長
        渡辺美智子(慶応義塾大学)

【アフターパーティ】 産学官意見交換会
[開会挨拶]  渡辺美智子(慶應義塾大学)
[乾杯挨拶]  岩崎学(横浜市立大学)
[会場賞表彰] アイディアチャレンジ 会場賞の結果発表・表彰
[パネル討論] 女性データサイエンティストの採用と育成に関するパネルディスカッション
        パネリスト:伊藤和歌子(ワミィ)、中川みゆき(帝国データバンク)、
              伊藤千央(NEC)、多根悦子(ブレインパッド)

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