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  • 人生100年時代のビジネスモデル ~景気のミカタ~

2020.09.18

人生100年時代を生き抜くビジネスモデルとは・・

今回の景気のミカタは、人生100年時代と言われるなかで、パンデミック(感染症の世界的大流行)後に現れる社会と超高齢社会が重なる時代を生き抜くビジネスモデルの構築が、これまで以上に重要となっていくことに焦点をあてています。

人生100年時代におけるビジネスモデルを構築するには

近年、銀行や証券、保険など金融業界を中心として一躍注目を浴び、いまではさまざまな場面で目にする機会が増えた言葉があります。フィナンシャル・ジェロントロジー(金融老年学)です。

金融老年学とは、高齢者の経済活動や資産選択など、長寿・加齢によって発生する経済・金融取引が社会経済システムにどのような影響を与えるかを研究する分野で、特に日本においては超高齢社会と金融の関わりが主なテーマとなっています。

きっかけは、金融庁が次年度にいかなる方針で金融行政を行っていくかを示す「金融行政方針」において、2017年に初めて次のような文章が記述されたことでした。

「高齢投資家の保護については、これまでも販売会社における態勢整備が進められているが、フィナンシャル・ジェロントロジー(金融老年学)の進展も踏まえ、よりきめ細かな高齢投資家の保護について検討する必要がある」
(「平成29事務年度 金融行政方針」2017年11月10日公表)
図表1:年代別金融資産保有額(非保有世帯含む)
また、1世帯当たりの金融資産残高は、高齢層ほど多くの資産を持っています(図表1)。金融行政方針では、世帯主が60歳以上の世帯が全世帯の家計金融資産の6割以上を保有し、金融資産のほかにも住宅や土地などの実物資産を多く保有していることを指摘しています。そしてそのうえで、退職世代の金融資産の運用・取崩しをどのように行い、幸せな老後につなげていくかを課題としてあげています。

人生100年時代におけるビジネスモデルを構築するには

図表2:日本における平均年齢
一方、日本における平均年齢は2015年の46.4歳から2030年には50.0歳に上昇すると予測されています(図表2)。また、65歳以上人口比率は2030年に30%台へ達し、なかでも100歳以上人口は、2015年の6万2,000人から2030年に19万2,000人、2040年には30万9,000人に増加するとみられます(国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(平成29年推計)」)。日本の高齢化は今後も一段と進んでいく見通しです。

こうしたなか、政府は「高齢社会対策大綱」(2018年2月16日閣議決定)において、「高齢期に不安なくゆとりある生活を維持していくためには、それぞれの状況に適した資産の運用と取崩しを含めた資産の有効活用が計画的に行われる必要がある」として、金融老年学を踏まえて、「認知能力の低下など、高齢期にみられる特徴に一層の対策を図る」としています。

こうした流れが続いているなかで、9月11日、内閣府は2020年度「エイジレス・ライフ実践事例」および「社会参加活動事例」を決定しました。そこには、子育て世代の相談や防災イベントへの協力など、さまざまな人生経験を踏まえつつも地元に貢献している多くの事例にあふれています。

これからは「人生100年」を念頭にした人生設計が必要になるのかもしれません。そこでは、企業にとって、顧客との関係性は長期継続的な視点もより重要となってくるでしょう。いま、政府や金融庁が促すまでもなく、新型コロナウイルスによるパンデミック後には、さらに進む超高齢社会に対応したビジネスモデルや社会経済システムの構築が求められているのではないでしょうか。

(データソリューション企画部 産業データ分析課 窪田剛士)

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