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  • 一人当たり分析指標|財務会計のイロハのイ

2022.07.05

初心者向けシリーズ「財務会計のイロハのイ」 Vol.28

従業員『一人当たり』の分析方法について説明しています。求め方はシンプルですが、ポイントを押さえることで、粉飾決算の確認手段ともなりえます。ぜひ決算書を比較して確認してみてください。
先輩社員「財務分析については、BS、PLの分析に加え、運転資金分析、さらに損益分岐点分析を紹介してきました。決算書が手元に来た時、適切な判断ができそうでしょうか?」

新入社員「分析手法を知識として知っていても、実際に決算書分析をしてみると、判断が正しいのか迷うことも増えました…」

先輩社員「確かに、決算書に強くなるためには、たくさんの企業分析を行って経験値を蓄積していかないといけませんね」

新入社員「ですが『自己資本比率が低いのであれば、利益もきちんと出ていないのでは?』と考えたり、さらに『運転資金分析』で資金繰り構造を確認してみたりと、一つの結果から次に確認すべき指標が頭の中で繋がることもありました」

先輩社員「いい傾向ですよ。分析結果の一つだけを見て判断せずに、少しずつ自分の中で分析企業の仮説が立てられてきたようですね。今回は、他の視点での分析方法を紹介しましょう」

新入社員「できれば、わかりやすいシンプルな考え方だとよいのですが…」

先輩社員「ご安心ください。今回紹介するのは従業員『一人当たり』の分析方法です。考え方はシンプルで、売上高や利益などを従業員数で割って、従業員一人当たりでどの程度の売上や利益を生み出しているか測定します」

新入社員「一人当たり売上高や、一人当たり利益は目標値として社内でも活用されそうですね」

先輩社員「そうですね。KPIとして、従業員一人一人が経営に参画している意識付けに用いられたり、また規模の異なる企業間で比較を行う場合、『率』換算に加えて『一人当たり』換算を用いることでイメージしやすくなることがあります」

新入社員「給料や賞与を一人当たり換算すると、なかなか面白そうな結果が出そうです。ただ、従業員といっても、正社員の他にも派遣の方や、パート・アルバイトも混在しちゃいますよね」

先輩社員「そのため、可能であれば、従業員の構成などをおおむね把握したうえで用いるとよいでしょう。また、粉飾のシグナルに気づくためには、いろいろな観点がありますが、一人当たり売上高から読み取れるケースもあります」

新入社員「売上増、利益増で資金繰り構造も問題なさそうなら、私だったらスルーしてしまいそうですが、どのようなケースでしょうか?」

先輩社員「まさに、大きく売り上げが増加しているケースこそ気を付けたいですね。従業員数が変わっていないのに、一人当たり売上高がどんどん増えている場合、生産性を向上させるための投資や、大きな改革が行われているはずですよね」

新入社員「売上の水増しですね。売掛金や棚卸資産の増加ケースとともに、一人当たり売上高といった観点も覚えておきます!」

ポイントの整理

■一人当たりの分析手法を用いる場合は、分母となる従業員数の把握・定義が重要となる
■一人当たり売上高が大きく増加している場合、生産性向上のための投資等がされているか等、
 その根拠たる定性情報の把握が望ましい

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