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  • 財務分析の基礎|財務会計のイロハのイ

2022.03.22

初心者向けシリーズ「財務会計のイロハのイ」 Vol.21

前回まで、貸借対照表と損益計算書の理解を進めてきました。今回から財務分析を取り上げますので、まずは基礎となる考え方を理解して、さらに決算書を読み解く力をつけていきましょう。
先輩社員「前回まで、貸借対照表と損益計算書を見てきました。細かいことを言えば、まだまだ論点はたくさんありますが、基本的なところは紹介したつもりです。全体的なイメージがつかめたでしょうか?」

新入社員「はい。知らなかったことも知識として増えた実感があり、ポイントを復習できました。また、貸借対照表と損益計算書のつながりのようなものも、見えてきた気がします」

先輩社員「これからは財務分析について話していこうと思いますが、今回は導入です。決算書を読み解く力をつけたいと思ったときに、先に財務分析から入ろうとする人もいますが、より決算書に対する苦手意識を高めてしまうこともあります。地図も持たずに知らない所を歩き回るようなものです」

新入社員「確かにそうかもしれません。私も当初は『自己資本比率が高ければ良い』とか何となく知っていましたが、基礎固めをしてなかったら、その理由を説明できないと思います」

先輩社員「そうですね。財務分析というのは、結局のところ何かと何かを比較して算出した結果です。例えば、利益率だったら、売上と利益の比較ですよね。また、知りたい企業の1期の決算書だけで評価するのは決算書や財務に長年関わっている人でも容易ではありません」

新入社員「しっかりと見極めるためには、有用なモノサシが必要ですよね。ライバル企業の決算書もあった方がよさそうです」

先輩社員「その企業の過去からの推移の把握、そして、ライバル企業を含む業界平均値といったものがあるとよいでしょう。もちろん、2企業間の比較だけでも、差が出てきますよね。その理由を紐解いていくと、2企業間の強みや弱みが見えてきます」

新入社員「でも、どこから手を付けてよいかわからない、という印象が強いです・・・」

先輩社員「初心者のうちは、財務分析表を見てたじろいでしまいますよね。ですので、まず意識すべきは、自分はその企業の何を知りたいのか、ということです」

新入社員「確かに、目的によって着目すべきポイントが変わってきますよね」

先輩社員「きちんとお金を払ってくれるのか、という審査の目線。この企業は成長しそうなのか、という投資の目線。はたまた、売りたい商品やサービスに対するニーズがあるのか、という営業の目線などなどです」

新入社員「営業の目線で、決算書を見るのは難しそうですね。数字だけでは判断できない情報もありそうです」

先輩社員「もちろん、定性情報を組み合わせて判断することが重要なのは言うまでもありません。ただ、『巨額の土地を持っている』といったことや、『手厚い保険をかけているようだ』といったことがヒントにつながることもありますよ。ですが、少々レベルが高くなってきますので、次回からはベースとなる審査の目線で、財務分析を紹介していきます」

新入社員「確かに、その会社が倒産してしまっては元も子もありませんよね」

ポイントの整理

■企業の財務分析においては、分析対象企業の過去からの推移の把握や、業界平均値など適切なモノサシを準備することが肝要である

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■今回のコラムでは「業界平均値」といったキーワードが出てきました。TDBでは毎年11月末に最新版の「全国企業財務分析統計」を発刊しています。重要性の高い財務分析指標56項目を産業(業種)別、規模別に掲載。さらに、「建設業」、「製造業」、「卸売業」の3業種については、都道府県別の財務比率も掲載しています。ぜひご活用ください。

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